今年度も紙プロジェクトは海外フィールドワーク研修を実施しました。今回は2011年9月25日から10月2日にかけて、フィリピン南部のダバオ市近郊の村を中心に調査を行いました。調査の主な目的は、カタクスという現地NGOが主導する手漉き紙のフェアトレード商品の生産を通して、変化する村人の生活を地域社会の変容とともに理解することでした。 |
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従来、村はココヤシや米の栽培を主たる生業としていましたが、隣接するバナナ大農園の拡大に浸食されるようになりました。そうしたなか、1990年代にNGOによって手すき紙の生産が導入されました。これに主として従事するようになったのは、村の女性たちです。
本研修では、村や町、市場、NGO等におけるフィールドワークを通して、村の住民の生活変化、経済的問題、フェアトレードの課題などについて理解を深めました。
参加者は、学生13名(小高、小野里、内田、木村、貝吹、清水、原田、齊藤、高野、安達、吉江、佐藤、林)と、教員4名(柴田、三石、長津、渡邉)です。
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日程と活動内容 |
9月25日(日)
・日本出国、成田―マニラ、マニラ―ダバオ間の移動
・フェアトレードNGOカタクス副代表者との会議、背景説明
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9月26日(月)
・カタクス事務所にて現状説明、フェアトレード商品の紹介
・ダバオ近郊パナボ市役所観光課表敬訪問
・カティプナン村訪問、オーガニック農園の視察
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9月27日(火)
・ダバオ市バジャオ集落支援NGO訪問、背景説明、集落訪問
・市場にて手すき紙原料拾集
・カティプナン村にて手すき紙作りの実施、インタビュー
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9月28日(水)
・貿易産業省・南ダバオ州支部訪問、状況説明と質疑応答
・現地大学生およびカタクス・コンサルタントとの意見交換
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9月29日(木)
・パナボ市養殖場およびタデコ・バナナ農園訪問
・カティプナン村にてインタビュー
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9月30日(金)
・ダバオ市公設市場、日本人資料館、野生動物保護施設の訪問
・現地大学生との交流
・成果報告と今後に向けての会議
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10月1日(土)
・ダバオ―マニラ間移動
(航空会社のストと天候不順により活動できず)
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10月2日(日)
・マニラ―成田間の移動、日本帰着
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